2014春の三陸ツアー・前編

d-chiba2014-04-08

再び東北、しかも大津波の被災地ばかり。「チバはなぜ東北や被災地にそうこだわる?」と聞かれることが有るが、今回は遠藤ミチロウさんのツアーに前座として便乗した形。
でもそれだけじゃないな。自分の東北な血と、マイナスをプラスに転化するってのが俺の演りたいライブだ。善意とか励まそうとかと違う、俺の業のような。底に生まれるパワーに引き寄せられるのだ。



●3/19(水)前々乗りで岩手大船渡へ
未明に、今回ツアーの仕掛け人で大船渡出身ハカイダー氏の車で東京発。夜が明けて晴天、快調に東北道から三陸道へ。
石巻の脇を抜けて南三陸町を通ると、だだっ広い空き地に盛り土工事の最中だった。建築物の前に土地の海抜を根本的に上げる、途方も無い作業だ。
何度か見てきた岩手陸前高田の荒野には、盛り土運搬用の巨大なベルトコンベアーが建設中だった(写真)。不自然な、異星を開拓しているような・・・、奇跡の一本松がその陰になっていたのが複雑な心境。
昼に大船渡着。これから5泊御世話になる栗村君宅で一寝して、夕方に大船渡FMねまらいんで打ち合わせ。夜は居酒屋やまちゃんで地魚料理を堪能。ホルモンも旨かったなー(*^v^*)



●3/20(木)大船渡
子供の頃に遊びに来た記憶が有るが、大人になってから大船渡に来たのは震災がきっかけだったなぁ。
2011年5月、http://d.hatena.ne.jp/d-chiba/20110602 参照
その後5回は来ている。最近は昨年10月、http://d.hatena.ne.jp/d-chiba/20131030 参照

4年前に東京で出会った、同じ岩手出身のハカイダー氏の存在は大きい。豪快に調子が良いのは一目瞭然だが、震災直後の彼の故郷大船渡での命張ってた姿は忘れない。易々と信頼はしないが(笑)、いよいよヤル時はヤル、海賊のような男かな(笑)
午前は、今年2月に盛岡と北上で競演したbarbarshop explosion(千葉君、俺と紛らわしいので以下チバーバー)が大船渡で若店長やっている理髪店でサプライズ散髪。そして明後日の大船渡ライブに飛入り参加を交渉成立。大船渡で競演しないのはオカシイだろー、てんで。サプライズはやっぱり楽しい(^.^)/
それから明日の女川(蒲鉾店)ライブに向けてPA機材を仮設屋台村から調達。天気が急崩れ情報なので、スタッドレスのワゴン“カイザン号”も屋台村から借りた。全国各地に大船渡食材を行商してる車。魚臭いのが良い感じ。
午後は栗村君宅で23日に向け一人アコギ練習。廻りに遠慮して小さく弾き歌っていたら、栗村カァサンが「奥の部屋で思いっきりやって!」と。カァサンには手料理も何回も御馳走になり、今回ツアー食事で一番想い出深いのは栗村カァサン料理。昔ながらの岩手っぽい家庭料理。
夕時、天気が雨から雪に変わる中を、23日にライブする陸前高田ジョニーに挨拶がてら行った。大船渡から車で20分位の隣街だが山を越えるカーブに雪増し。そして海から離れた空き地に4件仮設店舗の一つ、ジョニーに着いた。
一人で切り盛りする照井由紀子さん、地元のお客さん数人居る中で明るく迎えてくれた。23日にミチロウさんの前座させて欲しい話をすると「へぇー、ミチロウに挑むの!」俺「いや挑むとか・・・」「しっかり挑んでね!」と。三上寛さんの話をしたら「寛ちゃん!会いたいなぁ、でもTVでグルメレポーターしてたの見たよ、そんな音楽になってたら悲しいかな・・・」
いや寛さん音楽は今も徹底的ですよ!と言うと喜んでくれて。寛さんが80年代によく来ていた頃にジョニーで作ったレコードを見せてくれた(写真)。津波で流されたけど、お客さんが持ってきてくれたそうだ。
1975年から続くジョニーの深さ(http://zawame.com/johnny/ 参照)。店が津波で消滅しても耳が悪くなってもジャズ喫茶を元気に続ける由紀子さん。壊滅的被害で沢山人が死んだ陸前高田の地で吠えるという以上の・・・正直23日のライブが怖くなってきた。
その前に明日、まだほとんど知らない地、宮城女川で初ライブ。
写真左が栗村君。彼の運転で夜の雪道を大船渡へ戻った。今回のツアーで宿提供と運転以外にも沢山御世話になった。控え目優しい性格だがヤル時はヤル(明日本領を発揮する)大魔神のような男(笑)
大船渡人はキャラが強烈でオモロイ(^.^)/

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