〜11/13 岩手青森福島ツアー 後編

d-chiba2012-12-08

●11/11青森津軽中泊町・第一回音楽フェスティバル

午後2時に新青森駅に集合。そこからマイクロバスで出演者・関係者は中泊へ。
五所川原を過ぎた頃から、道は広い田んぼの真ん中を一直線に進む。この一直線さは北海道と秋田八郎潟を思い出す。道の西側だけ高いバリケードあり。聞くと、海側からの風が強いので地吹雪対策だそうだ。
田んぼの真ん中、本日ライブ会場の文化センター・パルナスに到着。会場のデカさにビビる。

ギターアンプは無い、ラインも難しい、マイク録りで良いよな?と寛さんに言われ「え!?エレキでそれは・・・」と焦るが、ライン録りでエレキっぽく出してもらい大丈夫だった。中泊町なりにPA一番の人だろう、対応早くて上手だった。
本番。寛さんの挨拶の後、まず石巻の鈴木秀和。相当緊張しているのは何度か競演しているのですぐ分かった。しばらくギターかき鳴らして空気を作った後、ズドンと秀和歌を真っ直ぐに貫いた。よっしゃぁ!
俺。寛さんの紹介で「日本で貴重なバカ野郎」と。そんな楽しい感じを意識しながら。会場大きくて顔芸が伝わりにくいのがツラかったが(笑)、100人くらいの年配の方中心の客席から一番笑いはとったようだ。
鈴木常吉新青森駅で会った時から、二日酔いかな?と思わせた彼は、リハ終わったらすぐ飲み出し。昔イカ天で観たセメント・ミキサーズの豪快歌とは違う、今はアコギとアコーディオンでホロ苦い感情を。旅する酔いどれシンガーのリアルを響かせたなぁ。
キム・ドゥス。寛さんの韓国の友人シンガー。歌もちろん韓国語で全く歌詞分からないが、ギターと歌声の徹底した繊細さに、じわじわ聴き惚れた。無理矢理言葉にするなら「痛みに愛情を」かな。今の日本、俺も忘れがちな、音楽の真髄はコトバじゃないんだよなぁ。
三上寛中泊町とは、彼が生まれ育った小泊村と中里村が7年前に合併して出来た町。歌詞によく小泊村が出てくるので、寂しい思いもあっただろう。今回の寛さんはアコギ・マイク録りで。ここからまた!という生な原始的な音だった。

終わって、中泊町の保養施設に移動。打ち上げ&泊まり。津軽の郷土山菜料理を沢山いただいた。「来年はどうなるか分からねぇけど、今夜は皆自分の持ち味出して最高だったよ!」と、プロデュースの寛さん。さぁ来年どうなるか?こんな町おこし的なイベントにまた呼んで欲しいものだ。有名じゃない奴ほど、ガムシャラに伝えるパワーやこだわりが面白いかもよ。

●11/12 津軽→岩手盛岡
午前中、鈴木秀和の車に乗せてもらって金木の津軽三味線記念館へ。ちょうど実演ライブが始まるところで、二人で記念館内ホールへ。100人は入りそうな小ホールに、客は俺らだけ(笑)。贅沢に楽しませてもらった。そんなホールでも完全生音の津軽三味線、一音一音がビンビン来た。西洋から来たギターの小手先さを痛感(俺もだ)、今後じわじわ影響出るだろう。最後は落ち葉舞い散る中じょんがら節。冬は雪なんだろうな。
ライブに続いて津軽三味線の歴史ビデオ鑑賞。始祖は盲目の乞食芸人、仁太坊。彼は座敷芸で一人8役をこなし人気が出て、三味線を渡されたらバチバチ叩き弾きをして衝撃を与えたらしい。写真は残っていないが、仁太坊という青森の怪物を初めて知った。
すぐ隣の斜陽館(太宰治。出生の家)にも初めて行った。好きな太宰であるが、あぁ坊ちゃんだねぇ〜、と思う以外は、仁太坊の想像ばかりしていた。
金木で買った物、仁太坊Tシャツと、太宰の「津軽」文庫仕様のお菓子。他に「生まれてすみませんべい」とかあったが辞めた。寺山記念館では「家出のするめ」というするめが売っていたり、青森の人はダジャレ好きか?



金木駅で秀和と別れ、津軽鉄道へ。ひたすら田んぼ真ん中を走る単線一両「走れメロス号」。車内は自由に読める本や、幼子用のあやこ(お手玉)や、津軽の紹介がビッシリと。三陸鉄道に負けじと鉄道を大切にしているなぁ。
一人で乗った俺にすぐ美人女性が付いてくれて、終点の五所川原まで話してくれた。おかげで風景はあまり見れなかったが(笑)
五所川原駅でまた萌え系キャラを発見。そんなに萌え系パワーは強いのか??

五所川原から青森まで路線バス。そこから電車で盛岡の親家に泊めてもらった。



●11/13 福島市MATCH BOX

盛岡から電車で福島駅へ。福島駅地下道でまたまた萌え系発見。これは福島の自衛隊勧誘のようだ。無理があるとは思うが(^_^;)


ツアー最終日。何度もお世話になったMATCH BOXで、友人の果物農家シンガー・佐藤孝仁企画で出演。
震災後、俺の「東北終わってたまるか!」な活動と、孝仁の地道な戦いがシンクロしての今回。左写真はリハでの孝仁。
孝仁おすすめの界隈ミュージシャンが集まって。
・佐藤孝仁。これぞフォークな地道さ繊細さ、優しさ太さ。
・佐藤漂白剤。若い可愛い女性ながら情念本物、不思議なメロディを放つ。後は現場慣れだなー。
・マテのカオ。仙台から参加の女性二人組。元気楽しくも、仙台には珍しく「メジャーな誰か」の影響をあまり感じない。来年2月6日に仙台で共演決定♪
・MAX HART。ソロでも活動するマルちゃんとイトウヨシロウのユニット。まず東北一のバカを目指せ、ライバルは多いぞー、ゆとか。
・チバ大三。45分ほど演らせてもらった。何度も来ているMATCH BOXだが、やっとノビノビ全開で演れたかな。一番はステージが作り直されていて、足踏みしても揺れなくなった事(笑)

福島市は大都市だが、岩手宮古の津波被災地とはまた違う、複雑な想いやしがらみがある気がする。ライブだ祭りだ!と全開で行けない何か。俺はヨソ者で強くは言えないが、俺はライブやイベントを信じる、それは俺自身への挑戦でもある、また演らせておくれ。つーか3月9日にMATCH BOX出演決定。三上寛と行きます。翌日はいわきSONICで独パンスペシャルやります。
佐藤孝仁ブログにこの夜の事が。http://blog.livedoor.jp/takahito5179/


24:20まで打ち上げ飲み話し。東京行きの高速バスへ。「ギターは困るよ!」と言われた、強引に乗せてもらったが。高速バス、なんで急に厳しくなったの?この問題に誰か触れろ政見演説(`Δ´)!


《年末のチバ大三ライブ》
★12/21(金)福島いわきSONIC
★12/22〜23(土・日)東京高円寺Reef(独唱パンク年末スペシャル)
★12/31(月)東京学芸大学APIA40(年越しオールナイト)